優しさからの離脱
有益で情報量のある内容を書こうとしても、それ以上に内部から溢れ出る陰鬱な感情が邪魔をしています。
一度吐き出す。その他に術はないのです。
金、権力、暴力、あらゆる人間の醜い欲望とその争いをテレビやネットニュースで目にすることが耐えられない。報道されるほとんどが攻撃的で、コメンテーターが推論でモノを言い、想像力の足りない視聴者が情報を鵜呑みにする。
みんなが少し我慢して、思い遣りを持てば嫌な思いをする人が増えるのにと。
どうして人を傷付ける。
どうして相手のことを考えない。
人が苦しんでいる姿や傷付いている姿を見ることは、とても辛い。
可能な限りみんなが幸せになってほしい。
ただ、現実的に考えて無理だということくらいは分かっている。だったらもう自分を隔離する以外に方法はないのです。もしくは自分と同じ状況の人たちだけでも救いたい。
社会的に隔離されて生活するのは、この時代ほぼ不可能。ならせめて、ひと時だけでもと。
映画、アニメ、漫画、小説などのコンテンツに救ってもらうしかないのです。
あのワンシーン、一コマ、一文に、心の拠り所を求める、真っ暗闇の中に照らされたロウソクのように、道しるべとなって、誘う。
この空間から抜ける唯一の手段。